子供の膀胱炎。プールはOK? 痛み,血尿,頻尿の治し方。病院は何科で?

      2018/10/03

成長段階の子供は尿道が短いので、男の子も女の子も膀胱炎にかかりやすいのです。

赤ちゃんの膀胱炎の原因は、オムツ替えが原因になることも多いので、日ごろからしっかりケアしてあげたいですね。

小学校になると授業やスイミングスクールでプールに入る機会が増えますが、膀胱炎のときにプールに入っていいのかどうか、判断に悩みますよね。

特に学校行事の場合、膀胱炎にかかっているのが友達に分かると、子供の心が傷つくようないじめや中傷を受ける心配がありますが、なにより大切なのは子供の体。

プールに入っても大丈夫なのか、治療法はどうすればいいのかなどを詳しくまとめました。

原因は何? 膀胱炎にならないためには?

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膀胱に大腸菌などの細菌が入ってしまい、オシッコの通路である尿路に炎症がおこって膀胱炎になります。

尿道は肛門の近くにあるので、うんちの後にキレイに拭きとっていないと、膀胱へ細菌が入ってしまうことがあります。

もし尿道に細菌が入ってしまっても、オシッコが尿道や膀胱の細菌を洗い流して尿道をキレイに保てるので、水分を与えてしっかりオシッコさせるのが体を健康に保つために大切です。

子供の頃、特に女の子は学校でトイレに行くのが恥ずかしい年頃で我慢しがちです。

オシッコを我慢して、膀胱へ細菌が入ってしまった菌をきちんと流しきれずに膀胱炎にかかるケースも多いのです。

「オシッコは恥ずかしいことじゃなくて、健康な体を作るのに大切だよ。」と日ごろのアドバイスを忘れずに。

 

自然治癒の対処方法

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オシッコするとき少し痛みを感じるぐらいなら、症状が軽くて自然治癒する場合もあります。

水をいつもより多めに飲んでトイレにこまめに行き、オシッコが膀胱にたまっている時間を減らして、菌を早めに出すように心掛けます。

自然治療は、あくまでも軽症の場合の対処法。

膀胱炎は一度なると、再発して症状が繰り返すので、自然治癒で治すときは子供の症状をしっかり観察することが大事です。

しょっちゅうトイレに行きたがったり、痛さでオシッコを嫌がるようなら、病院で検査・治療が必要です。

免疫力を高めるために、体を冷やさないようにします。
お腹や腰を温め、十分な睡眠を心がけて、免疫力が落ちないようにしましょう。

膀胱炎のときのプール

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学校のプール授業、参加するかどうかを悩む

学校の授業のプールに出席するかしないかで悩む親御さんは、次の項目「原則的に、プールに入ってはいけない理由」をよく読んで、子供さんの様子がどうかしっかり観察してあげてください。

というのは、授業のプールは休むと成績にひびくことがあるので、軽い膀胱炎や薬を飲んで症状が良くなり始めているなら参加させてやりたい、授業をうけさせたいからです。

それから気になるのがクラスメートや同級生の反応です。

プールの授業を1回ぐらい休むのはその日の体調不良ですみますが、プール期間中ずっとプールに入らないと授業に参加しないのはなぜなのか、噂のタネになってしまいます。

膀胱炎になっても見た目は健康に見えるので、知識が十分でない健康な子供の理解がえられにくいです。

だからそういった健康そうに見えるけれど膀胱炎になっている子供さんが、プールの授業をずっと休んでしまうと、他の子供たちからプールを休む理由を詮索されることがあります。

膀胱炎はデリケートな部分の病気です。

「オシッコやうんちをするのは恥ずかしいこと」と思いがちな多感な子供だと、興味本位のうわさがたてられたり、好奇の目で見られるなどして、膀胱炎になっている子供の心をさらに傷つけてしまう心配があります。

 

原則的に、プールに入ってはいけない理由

でも、そういった理由があっても、膀胱炎のときにプールに入るのはすすめられません。

膀胱炎になったら体の菌を外に出して免疫力を高めることが大事で、そのためにも体を温めて菌の抵抗力をつけなければなりません。

冷たい水温のプールに長時間入っていると、内臓も体も冷やします。

膀胱炎になったら過激な運動を避けなければなりませんが、水泳は全身運動なので体力を消耗してしまうのです。

膀胱炎の原因はオシッコがでる尿道からばい菌が入ることですが、殺菌しているとはいえ、プールには無数の雑菌がいます。

こういったことを考えると、膀胱炎のときプールはやめておくのが無難です。

次に紹介する「膀胱炎の症状」をよく読んでから、子供さんに次のことを質問して最終的に判断してくださいね。

●オシッコの時に、おちんちんやおちんちんの近くが痛いか
●オシッコ以外の時、痛みを感じるかどうか
●背中が痛くないか(→至急、病院にかかりましょう)
●オシッコが、いつもと違うかどうか(→直接目で確認してあげてください)
●オシッコの色が、いつもより濃い黄色や赤くなっていないか
●オシッコのニオイが、いつもに比べて臭くなっていないか

膀胱炎は、症状が軽いと自然治癒するので、毎日、症状を確認してあげてください。

ドラッグストアで治療薬も売っているので、薬剤師に相談して購入し、薬を飲ませてあげましょう。

膀胱炎で治療中の場合は、かかりつけのお医者さんにプールに入っていいかどうか相談してください。

膀胱炎の症状

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子供さんに次の症状がある場合、病院での検査・治療が必要です。

排尿時や背中の痛み

オシッコのとき痛みがあったり、おなかや背中が痛くなることがあります。
背中に痛みがある場合は、症状が重くなっているので至急、泌尿器科での検査が必要です。
膀胱炎はきちんと治療しないと腎臓などに障害を起こすことがあるので、病院でCT検査を受けてきちんとした治療をしなくてはなりません。

頻尿

日中にオシッコをもらしてしまう、パンツを濡らすなどの症状が何度もおこると、膀胱炎を疑ってみましょう。

尿が臭い

オシッコに蛋白が混ざると、ニオイがきつくなることがあります。

血尿

ほんの少しの血が混じっているぐらいの血尿だと、肉眼では確認できませんが、尿にたくさん血が混じると茶色いオシッコがでます。
便器に血が混じったオシッコが溜まっている場合は、至急、泌尿器科での検査が必要です。

高熱や発熱

風邪の症状もないのに、38℃以上の熱がでます。
排尿の時痛みを感じた後の発熱は膀胱炎が悪化して腎臓に障害を起こしていているので症状が重く、専門医での治療に時間がかかります。

 

膀胱炎は何科に行けばいいの?

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膀胱炎は、病院の泌尿器科、泌尿器科専門のクリニック・診療所で診てもらえます。
子供の場合は、小児科でも診療してくれます。

尿検査、症状によってはCT検査があり、その結果から治療のアドバイスを受け、抗生剤などが処方されます。

 

薬は市販薬でも大丈夫? 膀胱炎に効く漢方って何?

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市販薬もドラッグストアで買えますが、泌尿器科にかかって処方される薬を服用するのがベストです。

漢方薬で、膀胱炎に効果があるとされているのは
●猪苓湯(ちょれいとう)
●五林散(ごりんさん)
●清新蓮子飲(せいしんれんしいん)
といったものがあります。

ドラッグストアなどで売られている市販薬なら、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」も効果があるといわれています。

当帰芍薬散は冷え体質を改善したり、利尿を促す作用があります。

病院で処方される薬の抗生物質は「菌を殺して治療する」西洋医学ですが、漢方は体の治癒力を高めることで病気に強くなる体をつくる東洋医学です。

医薬品の副作用が怖い、子供の体質を変えて健康な体作りをしたいなどの場合は、漢方で治療するとよいでしょう。

最近は西洋医学中心だった病院やクリニックでも漢方を処方してくれるところがあります。

漢方は飲み続けることで強くするので、市販の薬を買うよりも、保険の効く病院・クリニックで治療を受けるほうが、治療費が抑えられますよ。

もし漢方で治療したい場合は、漢方医(内科などに)に相談してください。
次のサイトから探せます。
漢方のお医者さん探し

子供さんの膀胱炎が、早く治りますように。

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