しぐさと表情からわかる赤ちゃんの気持ちと脳の発達。ママにこうして欲しい!
2016/09/17
赤ちゃんのしぐさを見ていると、「何のために?」って思うことがありますよね。
手足を大きく動かせるようになったり、言葉がだんだんしゃべれるようになったり…。
赤ちゃんが発信するサインがわかれば、赤ちゃんの気持ちに共感してあげて、「もっと楽しくできそう」って思いませんか?
ママが子育てで不思議に思う赤ちゃんの表情やしぐさの「どうして?」も、体と心の成長や脳の発達を知れば、赤ちゃんの気持ちが分かりますよ。
赤ちゃんの感情がわかれば、気持ちに応えてあげる「声がけ」や「お世話」ができますよ! 成長を促してあげられますよ!
表情でおしゃべり、音と言葉の違いがわかる
ママのお腹にいる頃から、笑ったり悲しかったり表情は変化します。
ニコって笑ってくれるとうれしくなりますが、生まれてすぐの微笑みは「生理的微笑」と言って、感情を表現ではないんです。
でも1ヶ月~4ヶ月になると、人の顔見て笑ったり、授乳後に満足そうな顔をして、自分の気持ちのシグナルを出せるようになります。
赤ちゃんの声やめで何かを追うような表情を見ると、抱っこしたり、話しかけたくなりますよね。
こういったパパやママの関わり方が、コミュニケーション能力を育む始まりになるんです。
生まれたばかりの赤ちゃんでも、音と言葉を聞き分けられるので、言葉に対する感受性がどんどん豊かになっていきます。
もちろん話しかける言葉の意味までわからないですが、その言葉を聞いて「おしゃべりしたい」って言う気持ちを育てているんですね。
赤ちゃんは手で思いを伝える
生まれたての赤ちゃんは、目の前にものがあると手を動かすことってありますよね。
「新生児は反射的に手を動かす」と思われてきたのですが、実は意識的に手を動かしているんです。
この頃の赤ちゃんの視力は、0.02ぐらい。
赤ちゃんが見ている世界は、うっすら霧がかかったような感じで、30cm先のものがやっと見えている程度です。
それでも手を動かして、目の前に興味のあるものを「なんだろう?」って思っているんですね。
2ヶ月~3ヶ月頃の赤ちゃんが、自分の体を目の前でじーっと見るのを「ハンドリガード」といいます。
これは赤ちゃんが自分の体に興味を持っている行動で、見ることで自分の確認しています。
何回も繰り返し見ることで、自分の体を確認しようとしているんですね。
少し大きくなると、具体的に自分がしたい事を手で伝えられるようになってきます。
例えば、欲しいものに手をのばしたり、抱っこしてほしい時は両手を差し出すといった具合です。
人差し指を欲しい物に向けるのは、赤ちゃんの「欲しい」と言う気持ちや興味を表しています。
「自分の気持ちを伝えたい」「わかってほしい」と言う強い気持ちを伝える道具が「手」なのです。
つられ泣きは、赤ちゃん同士のコミュニケーション
1人の赤ちゃんが泣き出すと、他の赤ちゃんが泣き始めると始まる「つられ泣き」。
産院や病院、保育園など同じ世代の赤ちゃんが集まる場所で見られる光景です。
赤ちゃんに自分の泣き声と他の赤ちゃんの泣き声を聞かせると、どっちに反応すると思いますか?
自分の泣き声には反応しないのですが、他の赤ちゃんの泣き声に反応して、泣き始めるそうです。
つまり赤ちゃんは、他の赤ちゃんが泣いている声に共感して、「わかるよ…、その気持ちが…」と感じて泣き出してしまうのです。
言葉を話せるようになるまで時間がかかりますが、コミュニケーションの原点になる「共感力」が備わっていると言う事ですね。
赤ちゃんはママの声をわかるの?
子宮の中の赤ちゃんは、各器官を通してママの声を低い音で聴きながら成長しています。
誕生後に聞く声と胎内で聞いた声のトーンは違うのですが、ママの話言葉の抑揚で、他の人の話方と区別してるんです。
生まれたばかりの赤ちゃんでも、音と言葉が聞き分けられるように、母国語と単なる音を聞き分けているそうです。
どうして、口に指や物を入れたがるの?
物心ついた時から「あれはなんだろう?」と思うのは、目から情報をキャッチするのが多いですよね。
赤ちゃんはしっかり目が見えていないので、触覚でものを理解しようとします。
舌でなめたり、手でさわって「これは何?」と、肌にさわれる感触でどんな性質のものなのか確かめています。
指や手を丸ごとを口に入れてチュパチュパするのも、口で自分の体を確かめて学習している最中なんです。
でも、小さいお口に指をたくさん入れてると、ばい菌が口に入らないかとか、アゴが外れるんじゃないかって心配になりますよね。
指のおしゃぶりは癖になったり、歯並びに影響しないので、やめさせる必要はありませんよ。
しゃぶる口の刺激と、なめられた指の刺激で、どうすれば舌や手を動かせるのか練習しています。
手や指の機能が発達してくると、口から足に興味が移って、手で足先をつかんで遊ぶようになります。
赤ちゃん特有の泣き方や声に意味が?
夕方の「たそがれ泣き」、甲高い声や奇声は病気?
夕方の決まった時間に、突然ギャンギャン泣き始める「たそがれ泣き」は生後4カ月ごろから始まります。
はっきりした理由はわかりませんが、成長するとなくなってきます。
5ヶ月~6カ月ごろに出す「キー」「キャー」と甲高い声に、「何か病気?」とびっくりするかもしれません。
でも奇声をあげてる赤ちゃんはいたってご機嫌で、今まで出せなかったかん高い声出すのを楽しんでいるんです。
大きな声や声質が違う音が出せるようになったのは、赤ちゃんの横隔膜が鍛えられて、肺呼吸がしっかりできてきた証拠です。
手足をバタバタ、舌をペロッと出のはクセ?
赤ちゃんの体は、頭から発達して、胴体、手足とその機能が成熟していきます。
手足をバタバタさせるのは、背骨や背筋がしっかりとして、手足を動かす信号を脳がきちんと出せるようになってきた証拠です。
舌をペロッと出すのは、思い通りに舌や口を動かせるようになったのを楽しんでいます。
でも口を開けっ放しとか、授乳中に何度も口を離して息を吸うのは上手に鼻呼吸できていないかもしれません。
症状が続くなら、小児科で相談を。
机をバンバン叩く、物をわざと落とすのはいたずら?
机や床をバンバン叩くのは、自分が何か行動すると、音が出るという環境の変化を楽しんでいる証拠です。
空箱を叩いたり、積み木を崩す時に、何かが起こるのはどうしてなんだろうと感じています。
同じようにテーブルの上にあるものを落として楽しんでいるのも、目の前にあるものがなくなる面白さを楽しんでいます。
「楽しい」「面白い」と感じる心のありかは「脳」です。
大人から見ると不思議に思う行動も、赤ちゃん脳が発達して、いろんな思考回路を作り上げている最中なんです。
目の前の物がなくなっても、消えたものが床にある遊びの1つも、赤ちゃんにとっては「どうして?」と不思議に思うことのひとつです。
例えば大人でも「違う方法でやってみたらどうだろう」とアプローチの仕方を変えるのと同じです。
自分の行動で環境が変わる経験をさせてあげると、脳の発達に良い刺激があるので、怒らずに成長見守ってあげるといいですよ。
まとめ
大きくなると、おもちゃを投げたり、床にひっくりがえって怒るなど、手に負えない行動が増えてきます。
子供は悪さをしようと思ってものを投げたり、だだをこねているわけではありません。
何をしていいか、何をしたらダメなのかと言う判断がつかないこと、自分の気持ちを言葉で伝えられないもどかしさが行動に現れます。
何度も繰り返し注意したり、だめな理由はシンプルに伝えるなど、根気強くしつけしなければなりません。
大人になっても、叱られるより褒められるほうがうれしいように、子供も褒められたり共感してくれるのが大好きです。
赤ちゃんの気持ちを受け止めて、共感してあげると子供の気持ちも落ち着いてきます。
「なぜ?」「どうして?」と思ったら、まず赤ちゃんの行動に共感してあげて感情を育むと、もっと絆が深まりますよ。
子育てで大事なことは、成長する赤ちゃんや子供の「やる気」を育てたり、判断力を身に付けさせることですよね。
この「やる気」に関係しているのが脳の大脳辺縁系と呼ばれる部分で、赤ちゃんの時期にこの大脳辺縁系に働きかけるのが声がけです。
赤ちゃんの気持ちがコントロールできるような声がけがアドバイスになって、気持ちや思考回路の発達や抑制など、子供を成長させる効果をあげることにつながります。
【参考記事】 0歳1歳の赤ちゃんにも伝わる効果的な褒め方と叱り方。素直な子に育てるために |
過ごしやすくなってきましたね!子育て、頑張ってね!